- HOME
- 診療案内
気管支喘息
気管支喘息は、気道の慢性炎症に基づく気道過敏性の亢進と、発作性で可逆性の咳、喘鳴、呼吸困難を特徴とする疾患です。
急に息ができなくなり、気道が収縮して気管や気管支が詰まり、呼吸の度にのどがゼーゼー、ヒューヒューと鳴るようになります。こうした喘息発作は自然にあるいは薬の吸入などで治まり、症状がない時はふつうに生活できます。
原因は完全には解明されておりませんが、体質的に喘息の起きやすい人がいて、そこになんらかの条件が加わると発症するとされています。
その条件とは、ウイルスや細菌の感染、自律神経の失調やストレスなどで、これらが引き金となって発作を起こすといわれています。発作の原因としては主なものはアレルゲンで、アレルゲンには非常に多くの種類があります。
その他の原因として、季節の変わり目、気温の変化などによって喘息発作が誘発されます。食べ過ぎや過労、激しい運動、女性では月経や妊娠なども喘息の誘因となります。
COPD(慢性閉塞性肺疾患)
COPDとは、タバコ煙を主とする有害物質を長期に吸入曝霧することで生じた肺の炎症性疾患です。
病気の原因は明確にはなっていませんが、ほとんどの患者が喫煙者であるため、喫煙との因果関係は明らかです。欧米などでは、喫煙者の約30%が発症しているとも言われています。ただし、同じ家族内の患者も多く見られるため、遺伝性因子も指摘されています。
初期症状は気流閉塞からくる運動時の息切れですが、症状が進むと安静時に呼吸困難を起こすようになります。また、一度発症してしまうと、病気の進行を止めることはできません。
ですので、発症させないことが大切であり、そのためには禁煙が良い手段となります。
肺炎
肺炎とは、病原微生物や細菌が肺に感染し、炎症を起こす病気です。発熱、倦怠感、咳、胸痛などの症状が出現します。
特に病気をもっていない健康な人が、普段の生活や町の中で発症する(市中肺炎と呼ばれる)こともあれば、病院内で何らかの病気をもった人に発症する場合(院内肺炎)もあります。1.細菌性肺炎、2.ウイルス性肺炎、3.マイコプラズマ肺炎、などに分類されます。それぞれに肺炎を引き起こす病原体が異なります。
細菌性肺炎の原因としてもっとも多い(20%~)のは、肺炎球菌です。そのほかインフルエンザ菌、ブドウ球菌、肺炎球菌、緑膿菌、溶血性連鎖球菌などが原因となることもあります。
ウイルス性肺炎は、細菌よりも小さい病原体であるウイルスに感染して起こります。麻疹ウイルス、水痘・帯状疱疹ウイルス、サイトメガロウイルスなどのウイルスが急速に増殖することによって起こる場合もあります。
マイコプラズマ肺炎は、市中肺炎としては肺炎球菌によるものより多くマイコプラズマという病原微生物に感染して起こります。病原菌の種類によって有効な抗生物質を選びます。
肺結核
結核は決して過去の病気ではありません。最近の傾向として、老人養護施設や職場などでの集団感染が増えています。咳、発熱、倦怠感などの症状やそれらの症状が通常の感冒薬で治りにくい場合は疑う必要性があります。
結核にかかっている人の咳やくしゃみに含まれている結核菌を吸い込むことで感染します。結核菌が肺に定着し感染巣を形成しますが、多くの場合は自然に治ってしまい、結核に対する免疫ができます。しかし、結核菌自体は死滅したわけではなく、極度の過労や手術、高齢、消耗性疾患(特に糖尿病などの代謝性の病気)、ステロイド剤や抗ガン剤の服用などによって免疫力が低下したときに、結核菌が再び肺内に拡大して発病します。
赤ちゃんや子どもの結核のほとんどは感染直後に十分な免疫ができず、そのまま発症してしまいます。